英語学習が効率的に! 接頭辞を覚えてボキャブラリーを一気に増やそう!
語彙力さえあれば、英語の理解力も高まるのに……。
そう感じている人も少なくはないはずです。とはいえ、単語を覚えようにもどこから手をつけていいか分かりませんよね。
英単語は決してランダムにアルファベットが並べられているわけではなく、さまざまなパターンに沿って構成されています。そのパターンさえ知っていれば、単語の指す意味を推測することができるのです!
今回は、沢山あるパターンのなかから「接頭辞」にフィーチャーし、特によく使われる接頭辞5つについて解説します。
英語の接頭辞とは?
「接頭辞」とは、単語の頭に付くことで特定の意味を与える役割を持つ要素です。
そう言われてもいまいちピンときませんよね。では、実際に接頭辞を使った単語を見ていきましょう。
1.「事前に」を意味する “pre”

日本でもよく使う単語に “prepaid(先払い)” や “preview(試写)” などがありますが、この2つはどちらも「事前に」という共通した意味を持っています。
“pre” を含む単語は数えきれないほどありますが、そのなかからほんの一部を紹介します。
- prepay:前払い
- preview:試写
- prepare:準備
- predict:予測
- precaution:用心
- preface:序文
- precompose:事前作成
- premature:尚早
- precook:下準備
−”ex”
ほかにも “pre” と同様の意味を持つ接頭辞で “ex” がありますが、接頭辞としてだけではなく、単独で使われることが多々あります。
日常で使える1フレーズ
例えば、
I bumped into my ex once in a supermarket.
「スーパーで元カレ/元カノにばったり会ってしまった」
この “my ex” は「昔の彼氏、彼女」を意味しており、ネイティブの会話のなかでよく耳にするフレーズの1つです。
2. 「否定」を意味する “dis”

“dis” は、あとに続く語を「否定」する場合に用いられます。ざっと見てみましょう。
- dislike:嫌い
- disagree:反対
- disobey:逆らう
- disappointment:失望
- disappear:消える
- disconnect:不通
- discourage:妨害
- distract:気が散る
- discontinue:中止
何かを否定する場合には “not” を使いたくなりますが、否定したい気持ちが強ければ強いほど、“dis” を使うことでより相手に伝わります。
例えば、 “don't like” と “dislike” は一見同じ意味あいに見えますが、 “don't like” は「好きではない」というやんわりとしたニュアンスなのに対し、“dislike” は「嫌い」という意思をはっきりと伝えます。
日常で使える1フレーズ
誰かの発言や物事に対して同意できない場合、反対を意味する “disagree” を使いたいところですが、言葉のニュアンス的に少し強過ぎる場合があります。相手に不快感を与えてしまう可能性もあるので、“disagree” を単体で使うのではなく下記のように伝えましょう。
I’m afraid I disagree with you there.
「残念ながら、これに関しては賛同しかねます」
前に “I’m afraid” と付けてあげることで、相手を傷つけずに自分の意思を伝えることができます。
さらに友人とのカジュアルな会話であれば、
- Well, I am not so sure about that.
「ん〜、どうだろうね」 - You’ve got to be kidding me!
「冗談でしょ!」
などがよく使われているフレーズです。
“dis” のほかにも、「否定」の意味を持つ接頭辞には、 un, in, im, il, ir a, an, anti などもあるので、試しに調べてみてくださいね。
3.「共に」を意味する “co”

“co” もよく耳にする接頭辞の1つです。
- coexist:共存
- cohere:密着
- combat:戦闘
- companion:仲間
- company:会社
- conclusion:結論
- conflict:対立
- congratulate:祝う
- compare:比較
ちょっと見ただけでは一貫性が無いようにも感じますが、これらにもきちんと共通点があります。“coexist(共存)” も “cohere(密着)” もすべて1人では成り立たないように、“co” は2つ以上の要素があって初めて成立するものを表します。
日常で使える1フレーズ
“company” は、例にも挙げた通り日本では主に「会社」の意で知られていますが、
ac(〜の方へ)という接頭辞をつけると、accompanyとなり、「一緒に〜」といった意味あいを持ちます。
I will accompany you!
「付き合ってあげるよ!」
ネイティブの若者が使うかっこいいスラングなので、ぜひ同僚や友達に使ってみてくださいね。
4.「下まわる」を意味する “under”

上下左右など位置関係を表す前置詞でもある “under” も、「下まわる」を意味する接頭辞の役割を果たします。
- underestimate :過小評価
- underbake :生焼け
- underflavored:薄口
- undersea :海底の
- underact :控えめ
- underconfident:自信が無い
- underpriced:安価
- underqualified :能力不足
- underage:未成年
なかには例外もありますが、上記の単語はすべて、“under” の対義語でもある “over” に変えることで正反対の意味になります。
- overestimate :過大評価
- overbake :焦げる
- overflavored:濃い口
- oversea :海上の
- overact :大げさ
- overconfident:自信過剰
- overpriced:高価
- overqualified :能力が優れ過ぎている
- overage:規定の年齢を超えている
単語の数が無限にあるように感じる英語ですが、知っている単語に対義語を当てはめてみたら新たな単語になった! という面白い発見もあるんです。
日常で使える1フレーズ
「大げさ」は英語で “overact” ですが、日常では “Drama Queen” というスラングがよく使われます。女性の同僚や友人に物事をオーバーに騒ぎ立てる人がいれば、
You’re such a Drama Queen!
「あなたって本当にドラマクイーンね!」
とちょっぴり皮肉を込めて言ってみてくださいね。
5.「中・間・相互」を意味する “inter”

インタビューやインターネットなど、日本語でもよく耳にする「インター」も実は接頭辞の1つなのです。
- interact:相互作用
- international:国際的な
- interagent:仲介者
- interosculate:混交
- intercept:横取り
- interfere:干渉
- intercultural:異種文化
- intermingle:混ぜる
- interpret:解釈
日常で使える1フレーズ
私たちが日常的に使用する和製英語は多々ありますが、「インターホン」もそのうちのひとつです。
英語ではインターホンではなく、交通・連絡・交流の意味を持つ “intercommunication” を使用します。ネイティブはよく “intercome” と略していますね。
Oh, wait, I heard someone saying something over the intercom!
「ちょっと待って、誰かがインターホンごしに何か言っているんだけど!」
ほかにも誰かが尋ねてきた時に使えるカジュアルな表現として、
- I heard the doorbell ring.
「ドアベルが鳴ったよ」 - Get the door!
「玄関に出て!」
などもよく耳にするフレーズです。
まとめ
語彙力が低くても、単語の意味をある程度推測できるのが接頭辞の利点です。今回ご紹介した “pre” “dis” “co” 以外にも、覚えておくと便利な接頭辞はまだまだ沢山あります。
読解力やコミュニケーション能力を高めるツールとして是非、活用してみてくださいね。